2018年6月27日水曜日

指数と対数

綾瀬個別指導学院(講師編)です。

今回は、指数対数についてです。





高校数学で指数と対数を学びます。指数比較的理解しやすいと思うのですが、対数になると急にわからなくなってしまう生徒も多いと思います。

そこで、指数対数必要性計算方法を説明していきたいと思います。


まずは指数についてです。指数は物理や化学など理系分野で必須です。なぜなら扱う数値が非常に大きかったり、小さかったりするからです。

例えば、物質量1molあたりの粒子の個数は 6.02×10^23個です。これをいちいち全て書いていたら大変ですよね。指数で表すことで簡単に書けて見やすくなります。

次に計算方法ですが、これは指数法則で計算することができます。

例. 4^5×2^-10÷8^-2=(2^2)^5×2^-10÷(2^3)^-2=2^10×2^-10÷2^-6
                                  =2^10+(-10)-(-6)=2^6=64


問題なのは対数ですね。対数の計算には、下記のような定義性質を理解しておかなければいけません。

・対数の定義
 a>0, a≠1で M>0のとき
  M=a^p ⇔ logaM=p (これより、logaa^p=p)
・対数の性質
 a>0, a≠1, M>0, N>0で k を実数とする。
 1 logaMN=logaM+logaN
 2 logaM/N=logaM-logaN
 3 logaM^k=klogaM

対数の性質は決して難しいものではありません。定義からもわかる通り、対数は指数に直すことができます。よって、指数法則からこれらの性質は証明できます。

[1の証明] logaM=p, logaN=q とすると M=a^p, N=a^q
     よって MN=a^p×a^q=a^p+q
     したがって logaMN=p+q=logaM+logaN    ■

性質2,3も同様に証明できます。


では、例を挙げて計算方法を説明します。

例. ① log102+log105=log10(2×5)=log1010=1
   ② log224-log23=log224/3=log28=log22^3=3

対数の定義性質をしっかり理解すれば、問題なく計算することができると思います。


最後に、対数はどのように利用されているのか説明します。

例えば、pH常用対数が用いられます。* pH=-log[H+] と表され、水素イオン濃度 [H+]=10^-7のとき、pH=-log10^-7=7 と計算されます。

他にも、太陽系の惑星には、「惑星の公転周期の2乗は、惑星の太陽からの平均距離の3乗に比例する」という性質があります。このことは下の図で確かめられます。




この図の縦・横の目盛りは、実は「対数目盛り」になっているのです。ただし、1天文単位(au)は 1.50×10^8 km です。非常に大きな数を扱うとき、「対数」を用いることで見やすいグラフを作ることができます。






指数・対数は、様々な分野で役立っています。対数は指数と関連づけて理解すると、計算方法も理解しやすくなると思います。






* 数学では常用対数を log10x と表しますが、化学や工学では logx と表すのが一般的です。逆に数学では logx は自然対数の意味になり、化学や工学ではこれを lnxと表します。





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