今回は2次方程式の解法についてです。
2次方程式の解法は主に3パターンあります。
①因数分解 ②平方根の利用 ③解の公式
どの解法がより早く解けるベストな方法なのか、問題を見て判断する必要があります。
当然、どんな2次方程式でも解の公式を使えば解くことができます。しかし、解の公式を使うと解くのに時間がかかるため、ベストな方法ではありません。ですから、解の公式に頼らずにベストな方法を考えることが大切です。
では、これから例を3題挙げてみます。①から③のどの解法がベストか考えてみましょう。
まずは、2次方程式 x^2-4x+3=0 です。まずは因数分解できるかどうかを考えましょう。
この式は因数分解できます。因数分解すると、(x-1)(x-3)=0となり、解はx=1, 3となります。
因数分解をすればこのようにすぐ解が求まります。解の公式を使って計算するより時間がかからないので、この問題は因数分解がベストな解法です。
次は、2次方程式 (x-3)^2-5=0 です。この問題を見て気が付いて欲しいことは、平方根を利用できるということです。
左辺がわざわざ2乗の形になっているので、x^2=aとして、解はx=±√aであることを思い出すことがポイントです。間違っても決して左辺を展開してはいけません。
上記の事を用いると、(x-3)^2=5となり、解はx=3±√5となります。
この式は有理数の範囲で因数分解できないため、平方根の利用がベストな解法です。
最後は、2次方程式 x^2-x-1=0 です。まずは因数分解を考えるのですが、この式は有理数の範囲で因数分解できないため、次に平方根の利用を考えます。
しかし、2乗の形ではないため、無理やり2乗の形を作ります。
両辺に1/4を足すと、x^2-x+(1/4)=1+(1/4)となり、左辺の式を因数分解すると
(x-(1/2))^2=5/4となります。後は平方根を利用して、解はx=(1/2)±(√5/2)となります。
このように工夫すれば平方根を利用することができますが、この方法を思いつかなければいけません。ですが、この工夫が瞬時に思いつくとは限りません。
そこで、最後の手段として解の公式を使うのです。
2次方程式を解くときは、より早く解けるベストな解法を判断して、それが見つからないときに解の公式を使うようにしましょう。
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