2018年6月21日木曜日

2次関数の最大・最小(軸に文字を含む場合)

綾瀬個別指導学院(講師編)です。

今回は2次関数の最大・最小についてです。





特に多くの生徒が苦手にするのは、文字を含んでいる2次関数の最大・最小です。まずは軸に文字を含む場合について、例を挙げて説明したいと思います。


例.  aを定数とするとき、関数 f(x)=x^2-2(a+1)x (3≦x≦7) について、最大値と最小値を求めよ。


文字を含んでいる2次関数の最大・最小の問題を解くうえで基本となることは、場合分けをすることです。

そして、2次関数の最大・最小を考えるにはグラフを書くことが基本です。しかし、軸に文字を含んでいるため正しいグラフが書けません。

ですが、この場合は正確なグラフでなくても良いんです。考えるときのイメージにしか使わないので、x軸もy軸も要りません。





上の図のようなグラフで構いません。



では、どのように場合分けするのかを説明していきます。

はじめに最大値について考えます。2次関数の問題で、まずしなければいけないのは平方完成です。

f(x)=x^2-2(a+1)x
     ={x-(a+1)}^2-(a+1)^2
     ={x-(a+1)}^2-a^2-2a-1

よって、軸は x=a+1, 頂点は (a+1, -a^2-2a-1) となります。


最大値を求めるうえで考えることは、2次関数のグラフ(放物線)の対称性です。放物線のグラフは、上の図のように軸に関して対称です。

つまり、軸が定義域の真ん中に位置するとき、定義域の両端で最大となります。また、軸からの距離が遠いほど最大になります。これらを踏まえて場合分けします。


場合分けをする前に、まず軸が定義域の真ん中に位置するときのaの値を求めます。
a+1=(3+7)/2 より a=4 となります。

これより、a=4のとき定義域の両端であるx=3, 7で最大となり、a>4のとき軸からの距離が遠いx=3で最大、a<4のとき同様に考えてx=7で最大となります。

場合分けすると、

(Ⅰ)a>4のとき
x=3で最大なので、最大値は f(3)=3^2-2(a+1)・3=3-6a

(Ⅱ)a=4のとき
x=3, 7で最大なので、最大値は f(3)=f(7)=-21

(Ⅲ)a<4のとき
x=7で最大なので、最大値は f(7)=7^2-2(a+1)・7=35-14a

となります。


次に最小値について考えます。最小値を求めるうえで考えることは、軸が定義域内かそうでないかです。上の図のように軸が定義域内であれば、軸で最小となります。

逆に軸が定義域外のときは、軸から近い定義域の端点で最小となります。これらを踏まえて場合分けします。


場合分けをする前に、まず軸が定義域内であるときのaの範囲を求めます。
3≦a+1≦7 より 2≦a≦6 となります。

これより、2≦a≦6のとき軸が定義域内なので、x=a+1で最小となり、a>6のとき軸から近いx=7で最小、a<2のとき同様に考えてx=3で最小となります。

場合分けすると、

(i)a>6のとき
x=7で最小なので、最小値は f(7)=35-14a

(ii)2≦a≦6のとき
x=a+1で最小なので、最小値は f(a+1)=-a^2-2a-1

(iii)a<2のとき
x=3で最小なので、最小値は f(3)=3-6a

となります。






軸に文字を含む場合の最大・最小を考えるときのポイントは、上の図のようなグラフを考えて適切に場合分けすることです。
また、最大値と最小値で求めるときの考え方が違うので、そこをきちんと整理して理解するようにしましょう。







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