2021年2月25日木曜日

令和3年 都立入試 理科(物理分野)考察

 綾瀬個別指導学院 糸井です。


今年はコロナ禍で出題範囲から「力学的エネルギー」が除外されたこともあり、大問6は電流と磁界が出題されました。大問6を中心に、個人的にポイントだと思った物理分野の問題を考察したいと思います。



まずは大問2についてです。問2の平均の速さは、道のり÷時間で求められます。この問題のポイント単位の換算です。秒速時速に直すのに3600倍し、cmkmに直す必要がありました。この問題は理科というより算数です。


問3の密度は、質量÷体積で求められます。この問題のポイントは、水の密度1.0g/㎤であることです。これがわかれば、ラベルは沈むことから、より密度が小さいものは不適になります。食塩水浮くかどうかを調べるには、食塩水の密度を求める必要があります。水50㎤=50gであることから、食塩水の質量がわかり、密度を計算することができます。したがって、食塩水の密度より小さく水の密度より大きいものが答えとなります。



次に大問6についてです。問1は磁界の向きと方位磁針の問題です。ポイントは、磁針の向き磁界の向きを表すことです。あとは右ねじの法則を用いて、コイルAに流れる電流の向きがわかり、それぞれの磁針の向きも求まります。問2は電磁誘導の問題です。コイルの中の磁界変化すると、電圧が生じて誘導電流が流れます。電磁誘導をしっかり理解していれば、理由を簡単に書けたと思います。


問3を解くポイント2つあります。電流大きくするためには、抵抗小さくする必要があります。直列につなぐと並列のときと比べて合成抵抗大きくなるため、電流流れにくくなります。これらを踏まえて正しく計算すれば、答えが求められます。問4はモーターのしくみの問題です。コイルBが回転する理由は、電流磁界からを受けるからです。図8の状態のとき、電流磁界の向きは与えられているので、フレミングの左手の法則を用いれば力の向きがわかります。図9の状態では、同様にフレミングの左手の法則を用いると受ける力の向き反対になり、コイルBはゆらゆらするだけで回転できません。コイルBが同じ向き回転し続けるためには、図9の状態のときは電流流れなければ良いのです。そうすれば磁界から力を受けないので、そのまま半回転して再び図8の状態になります。










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