今回は、高校理科の科目選択についてです。
大学受験で、物理と化学どちらで受けるか悩む人は多いと思います。そこで、今回は物理と化学の特徴について紹介したいと思います。科目の特徴を知ることで、自分に合っているのか判断できると思います。
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物理の特徴
物理は他の理科科目と違い、膨大な量の暗記をもとにした知識問題はほとんどありません。公式などを用いて論理的に答えを導いていく問題が中心なので、暗記量は最も少ない科目になります。
物理は数学と密接な関係があり、数学的思考力や計算力が必要なため、基本的には数学の能力に比例します。しかし、数学とは全く別科目であり、勉強法も異なります。
物理の場合、問題文に書かれている現象を頭の中でイメージして、立式ができるかどうかがポイントになります。数学とは異なる物理特有の考え方に慣れることが最も重要になります。なお、数学の三角比・ベクトル・微分積分を学習済みであるのが望ましいです。
物理は本質を理解すれば高得点を狙える科目です。一方で、問題が一つの流れになっていることが多く、最初の問題でミスをすると一気に点数を落としてしまうリスクもあります。
化学の特徴
化学は、暗記の分野と計算の分野が同じくらいの割合で含まれている科目です。理論化学のような計算がメインとなる分野と、無機化学や有機化学のような暗記がメインの分野に分けられます。理論化学は無機化学と有機化学につながってくるので、きちんと理解する必要があります。
理論化学は、まず最初に暗記すべき重要項目(化学的原理や化学的性質など)はありますが、主に計算問題が中心であり、短時間で正確に計算できるかどうかがポイントになります。他の理科科目と比べて、化学は計算量が圧倒的に多く、3桁の小数の計算や有効数字に気を使わなければならないので、計算ミスなどに注意が必要です。
無機化学は、様々な物質について、性質・製法・反応などをいかに効率よく整理して暗記するかがポイントになります。
有機化学の特徴は、暗記事項が多いことです。まず最初に有機化合物の命名法や官能基の性質を暗記する必要があります。また、代表的な有機化合物については、名称・構造式・反応を覚えておかなければなりません。一方で考えて解く事項も多いです。例えば、構造決定です。構造決定の問題を解くには、官能基や各種有機化合物の反応といった知識が必要不可欠です。
化学は知識量が膨大なために、暗記するのと同時に、その知識を使えるようにすることが重要になります。そのためには、しっかりと理論を理解したうえでの体系的な暗記が求められます。丸暗記ではなく、覚えた内容の意味をしっかり理解し、多くの問題を解くことで高得点を狙えるようになります。
物理と化学の特徴を理解して、どちらが自分に合っているかを考えてみましょう。
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