綾瀬進学指導学院 糸井です。
今回は仮説検定についてです。
2022年からカリキュラムに加わった仮説検定ですが、いまいち解き方がよくわからない方も多いと思います。そこで、仮説検定の手順を大まかに説明して、ざっくり理解してもらえればと思います。
まず、仮説検定とは得られたデータが偶然か必然かを判断する統計的手法のことです。仮説検定の手順は
(1)統計的に正しいかどうか判断したい仮説①(対立仮説)を立てる。
(2)仮説①を否定する仮説②(帰無仮説)を立てる。
(3)有意水準(偶然ではないと判断する基準)を定め、仮説②の元で得られたデータが起こる確率pを求める。
(4)確率pが有意水準より小さい → 仮説②を棄却し、仮説①が妥当と判断する。
確率pが有意水準以上 → 仮説②は棄却されない。
では、具体例をみてみましょう。
ある新製品が、無作為に選ばれた20人のうち14人が「新製品を好む」と回答した。一般に新製品が好まれると判断してよいか。
解き方の手順は、まず仮説①を「一般に新製品が好まれる」とします。仮説②を「一般に新製品が好まれるとはいえず、選ばれたのは偶然である」とします。
このような問題には硬貨投げの試行結果が表で与えられているので、それを見て仮説②の元で14人以上が「新製品を好む」と回答する確率が0.04と求まったとします。
すると、有意水準が0.05のときは、0.04<0.05より、仮説②を棄却し、仮説①が正しいと判断できます。もし、有意水準を0.01とすると、0.04>0.01より、仮説②は棄却されず、仮説①が正しいとは判断できません。
仮説②の立て方のポイントは、差がない(偶然)という主張にすることです。その元で得られたデータが起こる確率を計算できるのです。
仮説検定は背理法と似ています。帰無仮説を棄却するのは、矛盾が導けた場合と似ています。
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