2018年5月28日月曜日

物理と数学

綾瀬個別指導学院(講師編)です。

今回は物理と数学についてです。多くの生徒が物理の授業を受けていくうちに、中学までの内容とギャップを感じると思います。

物理分野(光や音、電気、力など)の内容は中学の理科で学びます。しかし、その多くは知識的な暗記系になります。計算問題もありますが大したことはありません。

ですが、高校物理の内容は全く違います。知識よりも圧倒的に計算問題が多くなります。それも簡単な計算ではなく、数式で表された複雑な公式を用いて計算します。

おそらく、多くの生徒がこんな疑問を持つと思います。「物理って理科の分野の1つなのに、何か計算ばかりで数学みたい。」

このように思われても仕方ありません。実際に、物理にとって数学は必要不可欠であり、物理現象は数学を用いて記述されます。つまり、物理と数学の親和性は強いのです。その理由を簡単に説明します。

数学と物理は古くから深い関わりがあります。自然現象を探求する物理では、自然言語で記述すると厳密さに欠けてしまうため、定量的に記述できる数学を必要としました。数学もまた、物理に動機付けされて発展してきました。歴史的にも、数学と物理は互いに影響を与えながら発展してきたのです。

では、高校物理を理解するのに必要な数学とは何なのでしょうか。まず、中学で学ぶ数学は物理でも基礎知識となるので必須になります。高校数学の内容も基本的に必要となりますが、中でも特に必要かつ理解しておくと役立つものを紹介します。

1つ目はベクトルです。物理では力の大きさや向きを図示するのにベクトルを使います。また、その際には図形的な処理を行うため、数学で学ぶ図形の性質も必要になります。いずれにしても、ベクトルの表現に慣れておくと理解が深まります。

2つ目は三角関数です。前述のように力をベクトルで図示した時、なす角θを用いて力の大きさをsinθやcosθなどを入れて表します。場合によっては表し方を変えることもあるので、三角関数の相互関係や加法定理を学んでおくと理解しやすくなります。

3つ目は微分・積分(微積)です。高校物理では原則扱わないのですが、微積を理解しておくと物理の勉強にとても役立ちます。

例えば、様々な位置や速度の公式を覚えなければいけない所を、どちらか1つだけ覚えておけば良いことになります。なぜなら、位置の式を微分すれば速度の式に、速度の式を積分すれば位置の式になるからです。

また、微積を用いれば公式を導くこともできます。物理では運動方程式を学びますが、その両辺を積分すれば速度の式が求まります。その理由は、加速度を積分すると速度になるからです。

それ以外にも、積分を用いることでコイルに流れる電流の式を導くことができるなど、微積は物理の理解を深めるうえでとても重要であることが言えます。

他にも、運動方程式の両辺に速度を掛けて微分形で表すことで、力学的エネルギー保存則を導くことができたり、ローレンツ力では外積が用いられ、交流のインピーダンスの計算では複素数平面を使うなど、物理の理解には数学が必要不可欠です。これらの話からも、物理と数学の親和性が非常に強いことが理解して頂けたと思います。

高校物理の勉強に取り組む皆さんに、少しでもご参考になりましたら幸いです。








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